【百寺巡礼 第3巻 京都Ⅰ】五木寛之 講談社文庫 562円

永遠の古都でありつつ、最も前衛的な都市でもある京都。権力者の欲と孤独を伝える金閣寺。懐深き南禅寺。「いのちの物語」をイメージさせる浄瑠璃寺。あまりに有名な清水寺が教える、日本の寛容さ。法然上人の教えを奉じ、親鸞聖人に勇気づけられる。知らなかったこの街の不思議な魅力をともに。
 
京都という街には、不思議な魅力がある。それは歴史が古いというだけのことではない。永遠の古都で有りつつ、この日本列島で最も新しいものに貪欲な都市が京都なのではあるまいか。
 
第21番:金閣寺(京都) 目もくらむような亀裂に輝く寺・・H24年(2012)10月20日
第22番:銀閣寺(京都) 暗愁の四畳半でため息をつく将軍・・H24年(2012)10月21日
第23番:神護寺(京都) 二つの巨星が出会い、別れた舞台
第24番:東寺(京都) 空海がプロデュースした立体曼茶羅
第25番:真如堂(京都) 物語の寺に念仏がはじまる
第26番:東本願寺(京都) 親鸞の思いが生きつづける大寺
第27番:西本願寺(京都) 信じる力が生みだすエネルギー
第28番:浄瑠璃時(京都) いのちの尊さを知る、浄瑠璃浄土
第29番:南禅寺(京都) 懐深き寺に流れた盛衰の時
第30番:清水寺(京都) 仏教の大海をゆうゆうと泳ぐ巨鯨
 
京都へは何度も訪問してきた。しかし、何といっても京都で青春時代を過ごせたのは、私の財産でもある。6年間の学生生活のなか、寺院には観光的要素として訪れはするものの、それ以外は生活の一部として近隣の名所位の軽い程度の存在でしかなかった。春夏秋冬、暑さ寒さを肌で感じ6年を過ごし、数十年が経ち改めて京都を訪ねてみると古都という古びたイメージはなく、近代的な国際都市をも感じさせる。それでも青春時代の路地はあの時のまま残っており、まさに変わらぬ京都を彷彿させる。

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